植物が好きな人にも色んなタイプがいて、蘭が好きな人、サボテンが好きな人、ヤシが好きな人、薔薇が好きな人、庭木やガーデニングが好きな人、それぞれ得意分野があって、業者や店もゆるくジャンル分けされている。これは音楽や洋服と同じで、クラシックが好きだけどロックも好きよとか、アメリカものが好きだけどデザイナーものも着たりするとかと一緒。
自分がなぜか魅かれてしまうのは、ブロメリアとかアナナス科と呼ばれる植物。熱帯植物系なので日本ではあまり一般的ではない分野だけど、種類がすごく多くて今でも新しい品種が専門家によって交配されて作られている。新しい交配種として認められたものには、その名前が付けられる。作る方も世代交代が進んでいるのか、ネーミングのセンスと発想にやられることもしばしば。
下の写真のビルベルギアという植物の名はダース・ベーダー。強い日で作ると真っ黒になる。ほぼ同じ種類で、濃いバーガンディに変わる種類もあり、なんと名前がオビ・ワン。そう、スターウォーズに登場するジェダイの騎士オビ・ワン・ケノービ。それぞれのマントの色を彷彿とさせ、同じジェダイ、いや、ビルベルギアであるのもニクい。
BILLBERGIA DARTH VADER (La Noche x Domingos Martins)

ジョナサン・デミ監督の名作「羊たちの沈黙」。アンソニー・ホプキンスが見事に演じアカデミー賞も受賞したアタリ役レクター博士。彼の名もネオレゲリアというブロメリアの植物に名付けられている。グロテスクだけど、時にとても美しい品種。
NEOREGELIA HANNIBAL LECTOR

NEPENTHESで展開している植物プロジェクト"NEPETHICA"でも、映画にまつわる植物を定番として扱っている。それはアグラオネマ・カーティシーと呼ばれる植物。
リュック・ベッソン監督のハードボイルドな"凶暴な純愛(公開時コピー)"映画「LEON」。ジャン・レノ扮する殺し屋レオンは、根が地に付いていない鉢植えの植物に、孤独で地に足の付かない自分を重ね合わせ特別な愛情を寄せる。劇中何度も登場し、重要なアイコンとなっている植物が、このアグラオネマ・カーティシー。

マチルダ役の幼きナタリー・ポートマンはもちろん、刑事役のゲイリー・オールドマンのキレた演技も秀逸で、印象的なラストと共にいつまでも記憶に残る映画の一つ。94年制作なので、そろそろ観たことの無い世代も多いのかもしれない。お薦めです。


このアグラオネマ・カーティシーは、葉の美しさを楽しむ植物で、人気が高い割に一般には出回ることの少ない品種。NEPENTHES 東京/大阪の"NEPETHICA"コーナーにて、ただいま販売中。
部屋に好きな映画のポスターを貼るように、その映画にまつわる植物を飾る。
これもNEPENTHES的なアプローチです。NEPENTHES x EXOTICA = NEPETHICA
