シリアが本当に大変な事になってる。
女性や子供を含む市民の虐殺が、複数の村や地域で続々と確認され連日報道されている。昨日インターネットで見た映像では、虚ろな目をした少女が血痕の付いた毛布にくるまって横たわり、母親はどこかに逃げて父親は外に連れ出されて殺されたと、無表情のまま話していた。
今この瞬間も同じ地球の違う場所では、現実にそんな事が起きてる。アフガニスタンでもイラクでも。今や、You Tube、Facebook、twitter、様々なインターネットメディアを通じて、最前線からの生の情報を得ることができる。英語でのレポートに即時日本語訳を付けてアップしているインディペンデントな日本人識者もいる。そして同時に、don't believe the hype。地下資源があるがゆえの戦争は各国の様々な思惑が渦巻く情報戦でもあり、メディアに出てくる情報の信憑性に保証は無い。どの情報を信じるかも自分次第。
それでも、仕事と生活と趣味でいっぱいになっている自分の頭のどこか片隅に、この遠い国の現実を置いておくことにきっと意味はある。自分が今出来る事はそれぐらいしかない。
映像の中の少女はまるで感情を失っているようだった。記憶にこびり付いてしまったであろう、目の前で起きた最悪の出来事。それを背負って生きて行く為の、せめてもの自己防衛なのかもしれない。少女からそのときの記憶が消える日は来るのだろうか。

1967年に開高健さんや小田実さんらのべ平連が、ワシントンポストに出したベトナム戦争反対の意見広告。
題字は岡本太郎さんによるアートワーク。