何歳からオトナ?って聞かれたら、35歳くらいと答える。もちろん成人するのは20歳で、十代であっても自活してるような人なら立派な大人と言うべきだろう。ただ、ここで言うオトナというのは、自分の在り方にあまり右往左往しなくなって、いつか訪れる死を想う(メメント・モリ)ことも経験した人という意味合い。あなたがもし、大人になるとやりたいことができなくなってつまらないんだろうだと思っているなら、それは大間違い。オトナになればやりたいことが自由にできて、それまで気付かなかった楽しいことにも気付けるようになって、毎日がさらに面白い。
今日から発売となる『NEPENTHES in print』最新号#5では、そんなオトナの世界を二人の大先輩を通して紹介している。一人はグラフィックデザイナーであり作家の太田和彦さん。BS11『ふらり旅 いい酒いい肴』や、旅チャンネル『ニッポン居酒屋紀行』シリーズなどのテレビ番組をご覧の方も多いだろう。業界にも太田さんのファンは多い。決定版とも言えるロングインタビューで、ファン垂涎の秘話も紹介している。
そして、もう一人が作家の芦澤一洋さん。バックパッキングやアウトドアを日本に持ち込んだ先駆者であり、釣り師。その存在すら知らない世代が増えた今、遺された著作を傍らにその哲学に迫った。老若男女、自然に惹かれ始めた自覚のある人たちには特に、是非読んでほしい。芦澤さんがこの世を去ってから20年弱の月日が経った今も、その言葉は普遍性を持って読む人に響くはず。
芦澤さんと同郷であり、いつも頼りになる山梨の先輩、伊藤博さんがこの企画を繋げてくれた。今日はちょうど東京店の改装を手がけてくれている。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
通常よりもかなりページ数を増やして制作した今号。
でも定価は据え置きの500円+税。夏の旅のお供に、酒のつまみに、是非どうぞ。
オンラインでも販売中です。
『NEPENTHES in print』#5





ひょんなことから昔の写真が出てきたから、オトナついでに、左28歳、右45歳。
すっかりオトナを通り越してしまった。でも、未だにブラジリアン柔術をやってるってすごい。何がすごいってそんな懐が深い柔術がすごい。ギ(道着)は「KRUGANS」から「SHOYOROLL」に変わったけど、結局やってることは昔と一緒。相手と取っ組み合って制して極める。ここ1、2年は全然自分の練習できてないけど、またちゃんとやりたいなあ。。
しかし、この
「SHOYOROLL」ってメーカーは本当に斬新で感心。瘦せ型、がっちり型など、着る人の体型に合わせて、4つも型があって、それぞれに3〜6種のサイズがある。なので、カスタムユニフォームのようなフィット感が手に入る。それって生産する方にとってはえらく大変な事。こういうのが本当のクリエイティブだと思う。その上、割と頻繁に新しいデザインを出すから、人と着るものが被りたくないこだわり屋の気分も満足、というオマケ付きで、もはや言うことなし。
そういえば、自分が所属してる道場の名前
カルペ・ディエム。これは「今を生きろ」という意味のラテン語で、実はメメント・モリ「死を想え」の対句でもある。いつか来る死を想い、今日を精一杯楽しんで生きる。つまり、これオトナなり。

好評発売中!
このコラムから初の書籍が誕生しました。
ある格闘家の戦いの記録。
いまを残したいというただそれだけの、
でもとても切実な祈り。
日々の小さな幸せは、
実は奇跡の連続なのだと気づかせてくれる。
写真家・川内倫子
「3回手術すれば生きられます」。娘が誕生した翌日、聞かされたのはそんな言葉でした———。
格闘家として身体を酷使してきた父が、心臓疾患を持つ娘との日々を綴った人気ブログ「パパはね。。」を書籍化。軽やかな文体の中に見え隠れする、生と死の脆さ、命のたくましさ、母娘の強さが、著者自身の撮影による瑞々しい写真とともに心を打ちます。
木村伊兵衛写真賞受賞写真家、川内倫子氏も絶賛。