大器さんとドクターマーチンとの最初の出会いがプレーントゥだったのが功を奏して、久々に欲しいドクターマーチンがリリースされる。少年期、パンクロックにもろに影響を受けた自分の場合は、やはりドクターマーチン初体験と言えば8ホールブーツ。中学生の頃もう欲しくて欲しくて、でもお金がないから安い偽物みたいなものに手を出したりして、最終的にどうしたのかは覚えてないけど、何とか手に入れた。ブラックとチェリーで迷いに迷って、結局買ったのはブラック。誰かが履いているのを見る度にチェリーも欲しいんだけど、もちろん買えずにずっと我慢していた。ドクターマーチンを見ると、そんな若い頃の「飢え」を思い出す。欲しいものばかりなんだけど、何にも買えない。インターネットも無いから、その情報すら店で収集するしか無い。モノへの「飢え」がだんだんと憧れに代わり、モノがストーリーを持ち始める。今思えばそれはそれで良い時代だったように思う。こちらも知恵を働かせることを覚えて、少しずつ本物に近づくことができた。そうして手に入れたモノは、思い入れのあるモノばかりだった。
とはいえ、超が付く面倒くさがりの自分にとって今8ホールブーツに足を通すのは正直なかなか億劫。程よくアヴァンギャルドなデザインがパンク精神をくすぐる、こんなプレーントゥが断然気分だ。20年以上ご無沙汰してしまったマーチンさんと久々の対面。

こんなタグを見ることになろうとは、思いもよらなかった。シューズには前後にドクターマーチンとEGのプリントが入ったトートバッグまで付いてるのも楽しい。

靴ヒモの通し方が分からなくて最初戸惑った。内側のアイレットの裏側を通すことで、外側のギリーの方と高さが合わせる仕組み。そんなところもテクニカルな感じがして良い。ちょっと言葉では伝わりにくいけれど、慣れればなんでもない。是非、店でスタッフからのレクチャーを。試着してたら、やっぱり8ホールブーツも欲しくなってきた。次はNEEDLESでやってくれることを密かに念じよう。

各店頭では春夏アイテムが怒涛の入荷ラッシュで、人気アイテムはすでに品薄のものも。プレスショールームと同様にすっかり春な雰囲気で、暖かな日々が来るのが待ち遠しいばかり。こうなってくると違う意味でもソワソワしてくる。あと一ヶ月もすれば、本州の河川で渓流釣りが続々と解禁だ。実はすでに着々と用意はしていて、頭の中では常に川音が。そんな中、とても興味深い記事を見つけた。嬉しいニュース。
「釣り人気復活への兆し フィッシングショーに3万人」
http://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1768850.html
釣りといえば、この番組が面白かった。まさに
「FISH AND BIKE」の多摩川版。きっとまた再放送があるので是非機会があれば。とても楽しそう。
「FISHING GALLERY 街毛鉤」
https://www.facebook.com/FlyGallerySTAFF/videos/1800933713510295/
好評発売中!
このコラムから初の書籍が誕生しました。
ある格闘家の戦いの記録。
いまを残したいというただそれだけの、
でもとても切実な祈り。
日々の小さな幸せは、
実は奇跡の連続なのだと気づかせてくれる。
写真家・川内倫子
「3回手術すれば生きられます」。娘が誕生した翌日、聞かされたのはそんな言葉でした———。
格闘家として身体を酷使してきた父が、心臓疾患を持つ娘との日々を綴った人気ブログ「パパはね。。」を書籍化。軽やかな文体の中に見え隠れする、生と死の脆さ、命のたくましさ、母娘の強さが、著者自身の撮影による瑞々しい写真とともに心を打ちます。
木村伊兵衛写真賞受賞写真家、川内倫子氏も絶賛。