Director's Note

by TOKURO AOYAGI

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2019.09.10

継続

EGのコラボレーション企画がまさにメジロ押しでスシ詰め。
シューズにおいては、左右非対称と言えばもう鈴木大器の十八番としてすっかり浸透し、最近では巷でもそんなデザインを見かけるようになってきた。15年以上前にTRICKER’S へ別注したマルチトーンブローグからの、パーツごとに素材違いで同系色をアレンジするアイデアも、ご存知の通り未だ健在。継続は力なりで、実はアイデアの発想力と同じくらい、それをやり続けるスタミナが大事。 大器さんはちょうど来季コレクションの展示会で来日中。よく考えたらもう30年近く、こうして日本とアメリカを行き来する生活を送っていることになる。その三分の一くらいの時間だけど自分も居たので、そのタフさがよく分かる。アメリカでの生活年数が、日本でのそれをすでに超えているはずで、もはやジャパニーズアメリカン、いや国籍は日本なのでやっぱりジャパニーズマンインNYか。

展示会中の恒例行事が散髪で、大器さんはいつも渋谷の理髪店で髪を整えている。この間はいきなり坊主にして面食らったが、慣れてみると昔からそうだったみたいにしっくりきてる。初めて会った時は長髪、その後2ブロックみたいなのを経て短髪刈り上げ、からの坊主。こっちも継続は力なりなのか、どうなのか、また次回のヘアスタイルが楽しみ。

青柳 徳郎 TOKURO AOYAGI

NEPENTHES クリエイティブ・ディレクター。1970年生まれ。東京都出身。